漢方でニキビ体質を変える

 20代以上の大人ニキビに悩む人の中では、東洋医学の漢方に頼る人も増えています。

 体の自然治癒力を高めることで治癒に導く漢方の考え方は、大人ニキビの治療の上でも理にかなっています。

 大人にきびの原因は、その人がもともと持っている体質や、仕事上のストレス、生理や食生活の影響など様々。

 単発で処置をしても効果が低いため、全身状況を良くし、生活習慣全体を見直していく必要があるからです。



           漢方薬は全身に影響

 漢方は服用する人の体質や症状にあわせて、全身の状態を良くする生薬を組み合わせて用います。

 漢方薬は個々の病状を具体的に改善するという点では、医薬品や、皮膚科での処置にはかないません。

 しかし漢方薬には、体の全体に影響を及ぼし、体質そのものを変えるような効果が期待されているのです。

 また患部がニキビの薬で赤くなるケースや、かゆみを伴う大人ニキビなどにも効果が期待できます。


       大人にきびは気のめぐりの悪さが原因

 漢方の世界では大人にきびは、体にこもった「熱」によって起こる、皮膚の炎症と捉えられています。

 にきびを皮膚病と考える西洋医学の診断と、その意味では同じなのですが、できる理由が違います。

 東洋医学で考える「熱」がこもる原因は、摂取と排出のトラブルによるもの。

「熱」をもった食べ物を取りすぎているか、「熱」を体内から体外へ排出することに失敗しているかのどちらかです。



        漢方による大人ニキビの原因

 「熱」エネルギーの多い辛い食品や、油分の多い食事の食べ過ぎ

 体内エネルギーの「熱」がうまく発散できていない



       にきびタイプによって違う処方箋

 東洋医学での処置は、患者一人一人によって違います。

 一般的には脂分の少ない食事の奨励や、睡眠不足の解消、漢方薬による体調の調節など。

 精神的にはストレスを取り除くことなどによって、体内の気のめぐりを良くすることが中心になります。

 そのため漢方ではその人の体質やできたにきびのタイプによって具体的に生薬の配合を変えていきます。

 まずはくりかえしぶり返す自分の大人ニキビのタイプを把握しましょう。

 タイプと体質がわかれば効果的な漢方薬もわかってきます。

 大人ニキビ克服のために、まずは自分にあった治療法を見つけることからはじめていきましょう。